埼玉レインボープライド2020に参加しました

 今日、川越で「埼玉レインボープライド2020」が開催されました。
 朝9時過ぎには、会場のウェスタ川越の広場に思い思いの格好をした人々が集まってきて、埼玉で初めてのパレードに出発し、川越駅西口までを1時間くらいをかけて往復しました。
 パレード参加者は300人くらいだったでしょうか。
 手に手に虹の旗を振りながら、歩道からの拍手も浴びながら歩きました。
 埼玉で初めてのパレードだったこともあって、TV埼玉をはじめ報道のカメラがずらりと並びました。
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 私は午前中だけで帰ってきたのですが、午後からはウェスタ川越ホールで「第4回LGBT成人式」が開かれました。
 成人式=「成りたい“人”になる」という意味だそうです。いいですね。

小学校の“危険”遊具をどうする

 1月16日、市議会教育環境委員会の所管事務調査で、小林小学校と鷲宮小学校の校庭遊具の実地調査に行ってきました。
 校庭遊具が破損していたり、金具に指を挟んでケガをする恐れがあるなど、危険な状況が指摘されています。
 11月議会の補正予算で、一部の撤去費用は予算化されたのですが、全部の学校の危険遊具撤去の費用にはとても足りなくて、新年度予算にも撤去費用が追加される予定です。
 さらに問題なのは、今回予定されているのは「撤去」だけで、「更新」の費用は予算化されていません。
 当日、調査に同行した教育部長や教育総務課長に対して、危険遊具の撤去は当初予算措置ですべて完了するのか、撤去計画の明確化と、更新費用の予算化の見通しを明らかにするよう求めておきました。
〈小林小学校〉
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〈鷲宮小学校〉
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 久喜市の予算編成の進め方は、新規事業のための予算要求があった場合、まず各部内の調整で予算を捻出するというやり方が徹底されているため、新規事業が予算化されにくいという実情があります。
 各部内でスクラップアンドビルドをして新規事業をやろうとしても、部内で財源を確保する調整が付かなければ、事業化そのものを先送りせざるを得ないことになってしまいます。
 必要な事業は、財政調整基金(県内最大規模に上っている)を活用するなどして、部を超えて市長判断で予算を付けるべきではないでしょうか。

1月12日、久喜市の成人式は静かだった

 成人式の式典は1月13日の「成人の日」に開かれるところが多いが、久喜市は例年どおり1日早く、12日に開催された。
 午前中に菖蒲地区と鷲宮地区、午後に久喜地区と栗橋地区というのも例年どおりだ。
 私は、午後に総合文化会館で開催された久喜地区の式典に参加した。
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 成人式の対象人数は
久喜地区 632人
菖蒲地区 人
栗橋地区 人
鷲宮地区 人
合計   1421人
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 毎年、少しずつ減少してきていて、昨年は1461人だったから40人ほど減ったことになる。
 久喜地区の参加者は428人で、対象者の3分の2くらいだった。
 当然、今日も仕事やその他の事情で参加できない人もいるだろうし、中には成人式どころではないという人もいるかも知れない。

 40数年前の私の場合は、「お仕着せの成人式」などには関心はなかったし、当時の学生運動の仲間たちで成人式なんかに出るヤツはだれもいなかった。

 それにしても、数年前とは打って変わって“静かな成人式”ではあった。
 毎年、原色の派手な羽織袴姿で最前列に陣取って騒いでいるような若者たちも、今年は1人もいなかった。
 酒類の持ち込み禁止や警備要員を会場のそこここに配置している効果か、久喜の若者たちはもうそんな“やんちゃ”は卒業したということだろうか。

 成人式の式典はずっと4地区に分かれて開催しているが、合併して10年が経過したのだから、そろそろ統一して1か所で開いてもいいのではないかという声もある。
 会場の問題から言えば、久喜総合文化会館の大ホールは1280席だから、1400人あまりの全員が参加すると入りきれないが、実際の参加者数からすると、十分に収容できる。
 市長などは「新市の一体性」と言うのだが、現実にはまだまだ地域の独立を重視する人たちもいて、「統一」はなかなか難しいのかも知れない。

 私は今年も、「君が代」斉唱の時に、来賓席の最前列で1人だけ、着席したままでいた。
 いろんな考え方があるのだと気付いてくれる人がいればいいと思っているのだが、どうだろう。

アベのヤッタフリ、またはことごとくの失政

 安倍晋三の“やったふり”で、実は何もしない、またはことごとくの失政。
 いつまでだまされ続けるのだろう。

 今、思いつくままにあげてみよう。
 「北方領土」返還は、二島返還を落としどころにするのかと見えたが、まったく見通しは開けず。
 「拉致問題」は、金正恩から相手にもされず。それどころか、2014年には拉致被害者が北朝鮮に2人生存していることが北朝鮮側からの通告でわかったのに、『何もしなかった』ことが明らかとなった。安倍の手柄にならないとみて被害者を見捨てたか。
 日韓関係は悪化の一途で、従軍慰安婦問題も徴用工問題も改善の糸口さえつかめない。ただ韓国を悪者にして非難していればいいという、安倍の面目だけを立てているだけで、「外交」と言えるか。

 アメリカ製武器の爆買い、トウモロコシでも何でも、トランプの機嫌を損ねないためには言われるがままに買ってみせる。トランプのポチ、スネオ君と言われても何のその・・・。それでも、安倍の強固な支持者、自民党と公明党の支持基盤は揺るがない。
 アメリカによる、イランのソレイマニ革命防衛隊司令官の暗殺に対して、何もしない、何も言わない。トランプには逆らわないという情けない姿をまたまた露わにしてしまった。
 安倍はイランを訪問して、アメリカとの関係改善に向けて「仲介する」と言ったらしいが、イランだって本心では安倍を信用していまい。
 実際、イランに対しては「核合意の維持」を求めたが、トランプが「核合意からの離脱」を宣言したときに、トランプには何も言わなかった。
 これまた、トランプに言われたから、自衛隊の中東派遣を強行するらしい。ホルムズ海峡には入らない、サウジアラビア沖で「調査・研究」活動に従事させるというのだが、一体何を・・・?
 哨戒機2機と護衛艦1隻を派遣して、形だけの「調査・研究」を行うのだという。「護衛艦」というのは日本独特の呼び方で、軍事用語としては「駆逐艦」だ。不測の事態になれば自衛隊法に基づいて「海上警備行動」という戦闘行為をすることになるが、菅も河野防衛大臣もはっきりとは言わない。

 辺野古の新基地建設は、超軟弱地盤で、工事費は当初の2400億円の数倍~数10倍、工事期間も当初の5年から10年以上、何年かかるかわからない。普天間返還は2030年代以降、いつになるかわからない。それでも埋め立てを続け、「新基地建設を努力しているふり」を続けるのか。

 モリ・カケでも、桜を見る会でも、「真摯に」「ていねいに」と言ってきたが、すべて口先だけだというのは、だれもがみんなわかっている。
 第2次安倍政権発足のころは「経済の安倍」と言っていた。ずっと、景気は「緩やかな回復基調」と言ってきたはずだが、実は昨年春頃からすでに「後退局面に入っていた」ことが今頃明らかにされた。アベノミクスの失敗もだれもが知っているのに、表向きには認めない。
 トリクルダウンもついに起こらなかった、というか、最初からウソだった。
 2015年に「希望出生率1.8」というよくわからない目標をぶち上げたものの、2018年の出生率1.4、出生数は92万人だったのが、2019年の出生数はついに86万人へ急減を続けている。
 「女性活躍」と言いながら、ジェンダーギャップは世界で121位、世界中でほとんど最下位に近いという現実。
 「一億総活躍」と言いながら、非正規雇用が増え続けて今や4000万人、勤労者の内の40%が非正規という状況で、どうやって活躍しろというのか。安倍には「結婚できない」若者たち、「引きこもり中年(老年)」が見えないのか、あるいは見えないふりをしてるのか。
 「気候危機」でも、日本政府は「2050年にCO2排出量実質ゼロ」をいまだに表明できない。それどころか、石炭火力発電を続けようとするのは、このままでは「環境後進国」になってしまう。

 ついでに、この2人のことも書いておく。
 河野太郎前外相は、韓国に出口のない感情的な喧嘩をふっかけて、日韓関係を悪化させただけだった。
 小泉環境大臣は口先だけで、実際には思想も政策もなく何もできないことがわかっていて、入閣させたのだろう。いや、何もさせないでつぶすのが目的だったか。

議場での参考資料をインターネット中継に表示する案は“凍結”

 市議会で、議員が一般質問や議案質疑を行う際に、現場の写真や表などの参考資料を配付して、これを見ながら説明することがよくある。
 執行部や傍聴者には紙に印刷した資料が配布され、議員には貸与されているタブレットにデータで表示される。

 本会議はインターネットで中継されているので、これらの資料もインターネットで市民が見られるようにしてほしいという要望があった。
 簡単にできるかと思ったら、写真に市民が映り込んでいた場合には肖像権の侵害になる怖れがあるので、その人の了解が必要とか、他から引用した資料は著作権者の承認が必要とかの問題をクリアしなければならない。

 9月議会の代表者会議で話し合ったが、なかなか会派間の協議がまとまらなかった。
 私は、(1)写真も資料も議員本人が撮影または作成したものに限る、(2)写真に人物や建物が映り込んでいるものは公開しない、という2つの条件を付けて、それ以外のものであれば公開しても問題ないのではないかと提案した。

 その2条件について、各会派で検討することになって、12月19日の代表者会議で話し合っった。
 他の会派から引き続き協議が必要という意見も出されたのだが、最大会派からは「インターネットでの公開はしない」という結論だけが述べられた。
 私が、「2条件を付けてもだめなのか、なぜだめなのか」と聞いても、理由は述べずに、「もう会派で結論を出したからだめだ」という。
 彼らは内容の議論をしないまま、一方的にダメだと言い張ったため、残念ながらこの話し合いはこのまま凍結することになった。

 議会は議論の積み重ねの上に合意を形成していく場であると思っているが、一部の会派で結論を出したから議論の余地はないという姿勢では、話し合いは成り立たない。
 議論をしないで、多数会派が自分たちの出した結論に、他の会派は従うべきだというのは、果たして民主主義と言えるか。
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 よく、“民主主義なんだから、多数決で決めていいんだ”という人がいるが、そんな単純な話ではないだろう。

 中学生の公民教科書には、次のように書いてある。
『話し合いを通じて決定するやり方を 民主主義 といいます。』
『民主主義における基本的なルールの1つで、話し合いなどの際に 数が多いほうの意見に従う ことを「 多数決の原理 」といいます。
 多くの人が議論を行えば、意見が1つにまとまらないこともあります。
しかし、政治を進めていくためには何かを決めなければいけない場合もあり、いつまでも議論を続けるわけにはいかないのです。
 そこで、最終的な決定の方法として 多数決の原理 が採用されています。
 ただし、多数決の原理を適用して物事を決定する場合には 少数意見を尊重 することも大事です。
 大勢の意見が必ず正しいわけではありませんからね。
 少数意見を尊重し、十分な話し合いをしたうえで、多数決によって最終的な決定をすることが大切です。』

 議論もしないで、一方的に多数決でものごとを決してよいなどと言ったら、中学生に笑われる。

久喜市議会で、電子採決を“試行”した

 久喜市議会はタブレットを使った電子採決を導入することを決めていて、市議会ICT推進委員会で協議を進めています。
 12月19日、11月議会の最終日の本会議、人事案件2件の採決で電子採決の試行を実施しました。
 電子採決システムは東京インタープレイが開発したものですが、いくつかの課題があることがわかっています。
 第1は、「賛成」「反対」「棄権」の3つのボタンがあるのですが、本来は議会の表決は「可を諮る」のが原則ですから、「反対」「棄権」ボタンは不用です。
 第2は、議場に在籍したままで「棄権」ボタンを押すと、その議員は「出席者」に含まれてしまって、過半数の表決に影響を及ぼしてしまいますから、議場に在籍しての「棄権」はあり得ません。
 第3に、現在のシステムでは全員が表決を終える前に、各議員のタブレットに賛成・反対の集計の途中経過が表示されてしまいますから、後からボタンを押す議員は集計経過を見ながら“後出しじゃんけん”できることになってしまいます。

 こうしたいくつかのシステムの改善(修正)が必要なので、その状況を見ながら、本格導入するかどうかを判断することになります。
 下は、インターネット中継に表示された採決結果です。
 各議員の氏名表示が、全員「白」になっていて、この議案は全会一致で可決されました。
 ちなみに、反対者の表示は「青」になります。191219電子採決.jpg
↓この画像はデモ画面の表決ボタンです。ボタンの上に途中経過の集計が表示されてしまいます。
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パートナーシップ制度に反対という陳情者の論理

 11月定例市議会に、『パートナーシップ条例に反対します』という陳情書が提出された。
 言うまでもなく、だれでもどのような請願・陳情でも提出する権利を持っているのだが、この陳情は事実に基づかないで、デマを拡げるとともに、先入観と偏見に満ちた陳情であると言うしかないシロモノであった。
 久喜市議会は原則としてすべての陳情は委員会に送付して「検討」することになっているのだが、この陳情を送付された総務財政市民委員会では、委員から何の意見も出ずに「検討」を終えた。

 この陳情を提出したのは久喜地区在住の市民であるのだが、陳情書の文章には『同性同士の結婚?を念頭に置いたパートナーシップ条例が久喜市で提案されたと聞いたので、驚き、一言申し上げます』とある。
 しかし、いったいだれからそのようないいかげんな情報を聞かされたのかわからぬが、久喜市でパートナーシップ条例が提案されたという事実はない。
 久喜市行政当局がこれまで明らかにしているスケジュールでは、来年度に市民意識調査を行った上で、2021年度に「制度」を作るかどうかを決定することになっている。

 また、全国でこれまでに29自治体、10市町が導入予定、13市が導入時期は未定だが検討中とされている。
 県内では、さいたま市は来年度からパートナーシップ宣誓制度をスタートすることがすでに公表されており、川越市や越谷市でも準備を進めている。
 これらの自治体で「条例」で定めたのは渋谷区と豊島区だが、その他の市は条例ではなく、要綱などで定めており、今後に導入予定あるいは現在検討中の自治体もほとんどは「条例」での制定は予定していないと言われている。
 したがって、陳情者が「久喜市でパートナーシップ条例が提案された」と言うのはデマである。

 また陳情者はこうも書いている。
 『同性同士が一緒に居住し、お互いにどのような感情を持って住もうがそれは個人の自由であります。しかしその両性カップル?と憲法24条に明記されている両性の合意のもとに行われる結婚とを同列にし、法的に同じ優遇措置が与えられるとしたら、それは明らかに憲法違反であります』
 これまでにパートナーシップ条例や制度を作った自治体で、パートナーシップ制度を異性間の結婚と同列にして、法的に同じ優遇措置を与えた自治体はまだない。
 諸外国では同性婚が認められる趨勢にあり、日本での当事者もそのような方向に進むことを願っている方が多いと思われるが、残念ながら、日本での先進自治体でもまだそこまでは進んでいない。
 陳情者は、パートナーシップ制度は同性婚そのものを認めることになるのだと決めつけて、ありもしないデマを煽っているのである。

 陳情者は、『同性同士の居住に関しては、なんの支障もありません。遺産相続に関しても、遺言書に書けばすむことです』とも書いているのだが、『何の支障もありません』と言い切るのは、この国での同性カップルの暮らしにくさを知らないか、他にもたくさんある生きにくさに、敢えて目をつぶっているのではないか。

 同性パートナーシップへの無理解ないしは悪意が感じられるのは、それを『嗜好性』と表現していることである。
 「LGBT」は、「性的指向」(好きになる性)が必ずしも異性へ向かわない人々と、「性自認」(心の性)が身体の性と適合しない性的マイノリティの総称であるが、その「性的指向」を、陳情者はわざわざ「嗜好」と言い替えて、嗜好=好みの問題と言い替えるのである。
 これは、LGBTに対する人々の誤解を助長しようとする、意図的ないしは悪意を持った歪曲の表現と言うしかない。

 陳情者は、パートナーシップ制度を作れば、『青少年が性の多様化を志向し、性を種族維持という厳粛な事実から目を背け、嗜好性からのみ見る傾向を助長』し、『次世代の誕生と家族形成を念頭に置いた結婚制度を揺るがす怖れ』があると言う。
 同性パートナーシップを認めると、青少年が同性愛に向かっていくだろう、その結果、家族志度や結婚制度を揺るがすだろうというのは、本当にそうか。

 逆に、特に日本社会で、晩婚化が急速に進んでいて、若い世代が結婚しなくなっているのは、性的嗜好性が多様化しているせいなのか。
 結婚しないというよりは、結婚できなくなっているのではないか、その理由の一つが格差と貧困の拡大にあるとは考えられないか。

 そして陳情者は、『国を存続させていくのは、国民の命の継承』であり、『そのために市としてするべきことは青年男女の結婚を促進することです。』と言う。
 国を存続させていくことが目的で、そのために、青年を結婚させて『次世代の誕生と家族形成』を促進するというのは、国民よりも国家を上に置き、国民は国家のために存在するということか。
 そして戦前の“産めよ増やせよ”のかけ声を思い起こすではないか。

久喜市役所の病理は深い

 12月10日のが午前10時から市役所4階で、ごみ処理施設整備基本計画検討委員会が開かれて、新ごみ処理施設(焼却・溶融)とバイオガス化施設の併設の考え方、資源リサイクル施設のあり方について、コンサルタント業者から説明を受けた。

 新ごみ処理施設の基本計画を来年度までに策定するのが役目である。
 審議会には、市民からの公募委員4人の他、廃棄物処理事業の専門家や学者たちが委員に就任しているのだが、委員間の議論を通じて計画の基本を合意していくのではなく、コンサルタント業者が計画原案のたたき台を作って、委員から質問や意見を出すという審議会になっている。
 また、以前のごみ処理施設の検討はごみ処理行政を担当している衛生組合職員が説明にあたっていたのだが、この検討委員会は、市の資源循環推進課ではなく、コンサルタントが「事務局」を担っていて、ほとんどをコンサルタントが説明し、答弁にあたっている。
 市の担当課には専門的職員がいないからという理由で、コンサルタントに“お任せ”でいいのか、新ごみ処理施設建設計画に久喜市行政の主体性や政治的判断が発揮できるのだろうかという、懸念がないでもない。

審議会にペットボトル飲料を配布って、ありえない
 会議の内容以前の問題で、書いておこう。
 会議が始まる前に部屋の前を通りかかったら、開いていた扉のスキマから、机の上にペットボトルの「お~いお茶」が並んでいるのが見えた。
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 先週の一般質問で、久喜市行政で使い捨てプラスチックの使用をなくしていくこと、特にまず審議会等でのペットボトル飲料の提供をやめるよう求めたのに対し、環境経済部長が、「今後、ペットボトル飲料は出さない」ことを明言していたのに、久喜市行政の中で言っていることとやっていることが真逆である。
 その場で会議室にいた資源循環推進課の課長に「ペットボトル飲料は出さないはずではないか」と聞いたところ、「市で出しているのではなく、自分(課長)が負担している」と答えた。
 市の正式な会議に、課長が個人の財布からペットボトル飲料を購入して、「会議が円滑に進むように」出しているというのである。
 しかも、ごみ減量を最優先に先頭に立って進めるべき資源循環推進課の課長が、ペットボトル飲料を出すことに疑問を抱かずにいるということは、どういうわけか。

 その後、改めて会議開会時刻に傍聴に行ったら、ペットボトルは置かれていなかった。
 閉会後に聞いたら、後から会議室に来た環境経済部長が気付いて、開会前に片付けさせたのだという。
 会議の終わり頃に、公募の委員さんの1人が「前回の会議でペットボトルが配られたのでおかしいと思っていたが、今回はなかったのでそれでいい。今後は出さないでほしい」と発言したのだが、これの方がまともな感覚ではある。
 その委員さんも、今回も課長の負担でペットボトルを用意されていて、途中で引っ込めたとは知らなかったのだろう。

 その後、ふと気がついたことがある。
 11月12日に市役所で都市計画審議会が開かれて、その時もたまたま会議室の前を通りかかって、机の上にペットボトル飲料が置かれていたのだった。
 あのときにも、職員に「ペットボトルはやめた方がいいんじゃないの」と声をかけたが、職員は「はあ」とよくわからない返事をしたものだ。

 昨日のことがあったので、「もしかして」と思って、都市計画課長に電話して、「あの時のペットボトルは誰が出したのか」と聞いたら、「私(課長)が出しました」という返事が返ってきた。
 まさかとは思うが、久喜市の審議会等の会議では、担当課長が自己負担でペット飲料を購入して提供するのがあたりまえになっているのだろうか。
 プラスチックゼロ、使い捨てペットボトルをなくしていこうという社会的趨勢に、久喜市職員はまったく関心がないのだろうか。
 そうだとすると、先週の私の一般質問で、「プラスチックスマート宣言」も「地球温暖化・気候非常事態宣言」も、市長も当局も消極的な答弁に終始したのも、ある意味で当然かもしれない。

市長と議員の期末手当を職員の勤勉手当に連動することの是非

 11月市議会に、市長と議員など特別職の期末手当を引き上げる議案が上程されています。
 久喜市では(ほとんどの自治体でも)これまで5年連続で、特別職の期末手当引き上げが行われてきています。
 そもそも、人事院勧告に基づく職員の「勤勉手当」の月数の引き上げを、そのまま特別職の「期末手当」に適用するのは筋が違います。
 しかし当局は、「勤勉手当」と「期末手当」の違いを無視して、そのまま連動させてきました。
 また、特別職の給料・報酬の額の改定は特別職報酬等審議会に諮問して答申を得なければなりませんが、久喜市や多くの自治体では、期末手ての支給月数の引き上げは「額の改定ではない」と言い訳をして、市議会にかけないままで議会に提案して可決してきています。
 私はこれまで、こうしたやり方は市民の理解を得られない、少なくとも報酬審議会の意見を聞くべきだと指摘して、期末手当の引き上げに反対してきました。
 私の指摘に対して、梅田市長は昨年の議会答弁で、「来年度は審議会を開いて意見を聞く」と約束していました。
 そして今年10月に、約束通りに報酬審議会を開いて、正式に「諮問」はしなかったものの、あいさつの中で「期末手当の支給割合の妥当性もご意見をいただきたい」と述べて、審議会の議論を求める姿勢を示しました。
 これに対して、審議会では、「議員報酬を改定する場合には、議員報酬の総額を考慮して検討を行うことが適当である」「特別職の期末手当の取り扱いについては、今後も引き続き現行と同様の取り扱いとすることが適当である」と付帯意見を付けて、職員の勤勉手当に連動させることを事実上認める答申を出しました。

 久喜市議会では9日の議案質疑で、特別職の期末手当の引き上げの議案を審議することになりますが、その前に私は、人事課に対して、県内40市の特別職の支給割合の比較と、報酬審議会にかけているかの調査を依頼しておきました。
 その結果が、下の一覧表です。
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 これでわかったことが2つあります。
(1)県内40市中で、13市が、職員の期末勤勉手当の引き上げを、特別職の期末手当の支給月数には連動させていないことがわかりました。
 つまり、私たちはこうした比較なしに、ほとんどの市が職員の勤勉手当の引き上げを特別職にも適用していると思い込んでいましたが、3分の1の市は特別職の期末手当を職員の支給月数よりも低く抑えていたわけです。
(2)また少なくとも6市で、特別職報酬審議会を開いて、期末手当の支給月数の審議をしていることもわかりました。
 これまで久喜市当局は、「報酬審議会条例では給与や報酬の額だけを諮問事項としているから、期末手当については意見を聞く必要はない」と言ってきましたが、年間支給額の引き上げだから期末手当についても審議対象にしている市が6市あったということです。

久喜市の災害対応をいかに見直していくか

 久喜市議会11月定例会は、11月29日から12月5日まで、4日間にわたって27議員中25名が一般質問を行いました。
【久喜市議会のホームページ⇒19議員の一般質問】

 10月12・13日の台風19号で、久喜市では初めての「避難勧告」が発令され、市内全域で1万人近い市民が各地木の小中学校などに避難する事態となりました。
【猪股のブログ⇒台風19号の被害状況】
 したがって今回の一般質問の中心的課題は台風19号の問題になったのは当然で、25人の議員の中で19人が、台風19号の被害、避難勧告の発令、避難の状況や避難所の問題点や課題について取り上げました。
 それぞれの議員がみずから取材、調査し、市民から生の声を聞いて質問したのですが、4日間の質問とその答弁で、個々の議員が取り上げ、指摘した多くの多岐にわたる諸課題が整理されたとはとても言えません。
 今後の議会で、それらの課題をどのように教訓化していくか、今後の防災対策にどう活かしていくかが課題として残されています。
 今回の台風19号の被災を受ける中で、久喜市防災計画やハザードマップが実際に試されたわけで、その教訓や反省をいかに検証し、新たな災害対策に活かしていくかです。
 私は今回は、台風19号の被害や防災対策について、一般質問ではあえて触れませんでした。
 この間、市民の皆さんからも寄せられたご意見や議会審議を踏まえて、2月議会に向けて、災害対応の見直しについて課題を整理して取り上げていきたいと考えています。

 田村栄子議員が利根川水位の変化や台風19号の被災経過をわかりやすく整理してくれました。
 田村議員の議会報告から、許可を得て転載します。

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⇒猪股のホームページ

『久喜市議会だより』11月15日号に言いたいこと

 『久喜市議会だより』の編集について、これまでも機会を捉えて私の感想や意見を記してきた。
 元議員でかつて『議会だより』の編集に携わっていた方などからも、意見が寄せられているらしいのだが、いっこうにそれらの意見を反映しようとしないのはどうしたわけか。

(1)『久喜市議会だより』11月15日号に、久喜市議会9月定例会報告が掲載された。
 9月定例市議会で審議した議案の、何に重点を置いて編集するか、何をどのように市民に知らせたいかは、それぞれの議員の立ち位置によって異なるのは当然だ。
 たとえば私は私なりに、もっと市議会の中で議論になった問題を市民にわかりやすく、もっと掘り下げて書くべきだと考えているが、議員にもいろいろな立場がある。
 私のような少数会派・執行部に批判的な立場の議員に対して、多数会派の執行部に近い立場から選出されている議員は、議案の見方や何が問題かを見る視点も異なることが多い。
 広報委員会も、どちらかと言えば執行部に近い多数会派の議員が中心に構成されているから、紙面の編集や議案の取り上げ方も、どうしてもそうした立場からのものになってしまうのはやむを得まい。

 たとえば、9月定例議会の議案審査は、昨年度の決算審査が中心であったが、決算の内容について書かれているのは・5ページの「平成30年度決算 注目事業をクローズアップ」である。
 30年度に実施された“身近な10の事業”の決算額と内容が簡単に記されているのだが、これらの事業を市民に知らせるべき30年度のおもな事業として紹介したのは、議会多数派の皆さんの視点であろう。
 それはそれで認めるしかない。

(2)以前にも書いたことだが、議案の説明や議案審査で何が議論になったかの記載がきわめて少ない、はっきり言えば軽視されていることである。
 決算認定の議案についても、私は決算審査を通じて批判的視点から問題を指摘したし、市民に知らせるべき事業や課題も他にたくさんあったと考えている。
 また7ページの1枚だけを使って「9月議会の気になる議案をピックアップ」という記事が掲載されているが、これではたして、問題になった議案の論点が伝わるか。
 また、学校給食センター建設工事請負契約の議案やセンターの厨房機器の購入契約の議案については、議案の説明としてはまったく触れられていないのだが、これも、何が9月議会の論点であったと考えるかの視点の違いではあろう。
 しかしここではこれ以上は触れないでおく。

(3)『久喜市議会だより』に完全に欠落しているのが、委員会の審査報告である。
 久喜市議会は委員会中心主義を取っていて、議案は基本的には各常任委員会でほとんど丸1日ずつをかけて実質審査が行われる。
 実際、各委員会の審査終了後には、委員長が、「委員長報告および『久喜市議会だより』の原稿等は、委員長におまかせいただけますか」と委員に諮って一任を取り付けているのだが、その審査内容が議会だよりにいっさい掲載されないのはどうしてか。

(4)私が『久喜市議会だより』を見ていてたいへん気になるのは、編集内容よりも、紙面が読みやすく編集されているかどうかである。
 前号の『久喜市議会だより』6月議会報告号についても書いたのだが、いちばん気になるのは、フォントの使い方である。
 【参照⇒久喜市議会だよりへの疑問】へのリンク

 『久喜市議会だより』11月15日号は、2・3ページ以外は、本文はすべて明朝体のUDフォントを使っている。
 5月号までは、丸ゴシックあるいは細丸ゴシックが中心に使われていて、これは明朝体よりも読みやすく柔らか印象を与える字体であった。
 これを一般的にはより見やすいといわれるUDフォントにかえるにあたって、すべてを明朝体に統一してしまったことで、かえって読みにくくなってしまったと感じている。
 特に読みにくいのが、8・9ページの議案と全議員の賛否一覧であるが、ほとんどが漢字ばかりだからなおさらである。
 私のように老眼が入ってくると、目がちらちらしてくるのだが、そんなことは気にしないのだろうか。

 10ページ以降の一般質問は、本文も見出しもすべて明朝体で、本文の間に挟まれている小見出しも本文と同じ大きさの明朝体を使っているのは、編集の常道・基本を無視したものと言わざるを得ない。
 普通は、見出しはたとえばゴシックなり丸ゴシックなり、最近はやりのポップ体や教科書体を使うとか、本文とは違う字体で目立たせるのが基本であるが、『久喜市議会だより』はそうはしない。
 カラー印刷になって、本文と見出しの色を変えてはいるのだが、なぜ同じ字体に固執するのだろうか。
 5月号までの誌面と比べてみればすぐにわかることだが、細丸ゴシックを使っていた以前の方が読みやすかった。

 『広報くき』は、明朝体、ゴシック体、丸ゴシック、細丸ゴシック、他にもさまざまなフォントを組み合わせて、読みやすくしているのと比べてみる必要もあろう。
 いやそれ以前に、編集にあたっている方々には、広報委員以外のいろいろな感想や意見に率直に耳を傾けていただきたいものだが、どうだろう。


 広報委員の方から、「『久喜市議会だより』について、猪股はもう意見を言うのを諦めたのだろうか」という声が聞こえてきたので、挑発に乗って再び書くことにした。

市議会最終日恒例の忘年会は中止。理由は

 久喜市議会では、11月議会最終日と2月議会最終日の年2回、議員と執行部職員の“懇親会”を行うのが慣例になっています。
 11月議会最終日は忘年会を兼ねていて、執行部は部長級以上が参加します。
 2月議会最終日の方は、執行部は課長級以上が参加して、退職職員の送別会を兼ねています。
 さて今年も12月19日の最終日に忘年会を予定していたのですが、急遽中止となりました。
 理由は、『医療法人社団 埼玉巨樹の会 新久喜総合病院 令和元年度大忘年会』が同じ日に開催されることになっているからだそうです。

 そういえば、私のところにもこの大忘年会の案内状が送られてきていました。
 私は自身が所属する団体は除いて、これまでにもこのような民間団体の忘年会や懇親会等に参加したことはありませんし、今年も早々に「欠席」の返事を出したのですが、議員の間では、議会と病院の忘年会がかぶさってしまった、どうしようという話が出ていたのは事実です。
 要するに、新久喜総合病院大忘年会に、市長が参加しなければならない、議員の中でもそちらにぜひ参加したい人がけっこういるらしい。

 別に、私は議員と執行部の忘年会をどうしてもやりたいというわけではないのですが、こんな理由で中止するというのが、どうもよくわかりません。
 議会の忘年会の日程は早くに決まっていたのですから、議会とは関係ない民間団体の忘年会の日程がかぶさったからといって、どうしてこちらを中止しなくてはならないのか。
 どうしても新久喜総合病院の大忘年会に出たければ、議会の懇親会を途中で退席してそちらへ廻ればいいだけの話ではないか。
 素朴に考えて理解できかねています。
 また、議員への案内状が来たと書きましたが、共産党議員のところへは来ていないらしいこともわかっています。

 新久喜総合病院大忘年会は、大宮パレスホテル4階の大宴会場(パーティ会場)で開かれることになっていて、議員のところへ送られてきた招待状には、『参加費 5000円』と書かれています。
 パレスホテルのホームページの忘年会プランによると、料金は飲み放題付きで最低でも『9000円~』となっていて、以前に参加したことのある議員の話では、たいへん豪華だったそうですが、その差額は主催者さんが負担してくださるということになるのでしょうか。

久喜市議会で“電子採決”を試行へ

 久喜市議会で、電子採決を取り入れていく方向性はほぼ固まった。
 25日の代表者会議では、電子採決に関わる「議会運営上の申し合わせ事項」が合意された。
 評決に関して、「電子採決において採決を棄権する場合は、棄権ボタンは使用せず、当該議決事項に係る電子採決が開始される前に、議場から退出するものとする」、さらに「電子採決が開始された後において、議場に出席している議員は、賛成ボタンまたは反対ボタンのいずれかを押すことにより、必ず採決に加わらなければならない」という申し合わせである。

 久喜市議会で採用しようとしている電子採決のシステムでは、タブレットのモニター上の「賛成」「反対」のいずれかのボタンを押して採決を行う。
 実際にはモニターにはもう一つ「棄権」の3つのボタンがあるのだが、それは押してはいけないということになる。
 なぜ「棄権」ボタンを押してはいけないか、説明すると多小ややこしくなる。

 これまで通常の採決は、賛成議員が起立することによって行われていて、起立しなければ「反対」の意思表示であるとみなされる。
 地方自治法では「議会の議事は、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる」となっている。
 「賛成」が多数であればそれは必ず過半数であり、「賛成」が過半数に達しなければ否決となる。

 久喜市議会は定数27名で、採決の際には議長を除く26名が出席議員であるから、その過半数は14であり、賛成が14名あったときに可決される。
 賛成13、反対13の同数の場合は議長の決による。

 ところが電子採決で「棄権」ボタンによる棄権を認めてしまうとどうなるか。
 仮に1名が棄権ボタンを押したとすると、その議員も議場にはいるので出席議員に含まれるから、過半数は14である。
 26名の内、賛成13、反対12、棄権1だとすると、賛成の方が反対より多いのだが、過半数には達しないので、この場合には否決となってしまう。
 もしも棄権ボタンでなく、これまでのように議場から退席して採決を棄権した場合には、出席議員25の内の過半数は13だから可決となる。

 こうしたおかしな事態が発生するのを避けるためには、棄権しようとする際には、「棄権」ボタンを押すのでなく、議場から退出することにしようというのである。

 そもそも議会での、タブレットの電子採決システムに「棄権」ボタンを設定したこと自体が、ミスであると言うしかない。
 出席議員の過半数(絶対多数)で決するという議会の採決ルールを知らないで、多い方(相対多数)で決まるという誤った理解で作られたシステムではなかったか。

 実は久喜市議会では、電子採決の導入のために会議規則の改正を予定していて、
「議長が必要があると認めるときは、電子採決システムにより評決をとることができる」
「問題を可とする者は賛成のボタンを、否とする者は反対のボタンを押さなければならない」
という条文を新たに挿入することで合意している。

 ただ、その後に、
「賛成のボタンまたは反対のボタンのいずれも押していないときは、その出席議員は棄権したものと見なす」という条文も入れることになっているのだが、この規定は後々に問題を残すことになるのではないか。
 というのは、「棄権」ボタンを押さないでも、「賛成」「反対」いずれのボタンも押さないで待っていれば、表決は打ち切りとなって結果的に出席したままで「棄権」することができるのである。

 というように、電子採決の現在のシステムにはまだ問題が残っているのだが、久喜市議会としては、とりあえず今議会の最終日に一部の議案について、電子採決を“試行”することで合意した。(どの議案で試行するかはまだ固まっていない)。
 もしも誰かが間違って「棄権」ボタンを押したり、いずれのボタンも押さない議員がいたら混乱必至だけれど、最初に書いたような申し合わせを行った上で、とにかく前に進めようということになっている。
 前回の記事で、採決の最中(確定前)に「賛成」「反対」の途中獲得票数が見えてしまうという欠陥は、システムが修正される確約が取れたことを付け加えておく。


【タブレットの電子採決ボタン】
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電子採決システムの問題点 あるいはクリアすべき課題

 久喜市議会で、タブレットを使った「電子採決」について協議を重ねてきた。
 昨日のICT推進委員会で、まずは11月議会で会議規則の改正をする方向が確認された。
 現在の会議規則では、採決は起立採決が原則となっていて、議員7名以上の要求で「記名投票」による採決を行うことになっている。
 そのほかの採決方法については規定されていないので、『必要があれば電子採決を行うことができる』という規定を新設しなければならない。

【参照⇒電子採決を検討中の記事へのリンク】

 10日にはほぼ全議員が参加して、議場で実際にタブレットを使った電子採決を、練習を兼ねて体験してみた。
 少々まごついた議員もいたが、事務局職員や隣の議員の助けを借りたりして、時間はかかったものの何とか、「賛成」「反対」「棄権」のボタンをタップして採決を行うことができた。

 しかしいくつかの問題も浮かび上がってきた。

 (1)
 議長の「賛成の方は賛成ボタンを、反対の方は反対ボタン簿押してください」の発言の後、議員がそれぞれのタブレット画面で「賛成」「反対」ボタンを押すのであるが、議場に設置された大型モニターの画面に、だれが賛成ボタンを押したか、反対ボタンを押したかの途中経過が、リアルタイムで表示されていく。
 議員それぞれのボタンを押すタイミングはばらばらですから、後から押した議員は、前に押した議員の状況を見ながら押していくことになる。
 これだと、後から推す議員は、賛成・反対の変化していく数を見ながら、自分がどちらのボタンを押すか判断して「後出しじゃんけん」状態になってしまう。
 本来、議員の評決は、他の人たちの状況に関係なく、自分の判断で行うもので、これは投票や採決のルールに反する。
 この議場モニターでの、採決の途中経過の表示をなくすように求めている。
 これは事務局の画面操作で、表示させないようにできることがわかったので、クリアできそうだ。
 もちろん、全員がボタンを押して採決が確定したと同時に、モニターには全議員の名前と一人一人の賛否が表示されて、議長・議員・事務局、執行部、傍聴者も採決結果を確認することができる。

(2)
 現在のシステムでは、議員がそれぞれボタンを押している途中で、議員それぞれのタブレットの画面に、「現在の賛成○名、反対○名」と表示されるようになっている。
 これも、採決の途中経過を見ながら、後から自分が賛成ボタンを押すか、反対ボタンを押すか、判断できることになる。
 また、「再投票」ボタンというのもあって、いったん賛成あるいは反対ボタンを押した後でも、採決の途中経過の状況を見ながら、投票のやり直しができるようになっている。
 これも投票や採決の基本ルールに反するので、議員のタブレット画面から、この途中集計表示もなくすように求めている。
 これについては今のところ、システムに組み込まれているので簡単には変更できず、システムの修正ができるかどうかわからないという。

 実は、11月議会で会議規則の一部改正をした後で、最終日の議案採決で、一部の議案について、試行的に電子採決を行う予定であったが、私は「現在のシステムのままでは実施しないように」と求めている。。
 ICT委員会としても、この点がクリアされないと、久喜市議会での導入はできないという判断である。

(3)
 タブレットには、「賛成」「反対」「棄権」の3つのボタンがあるが、これまでだと棄権する場合には議場の外へ“退席”し、退席者は「欠席」扱いになっていた。
 普通の採決は、出席議員の過半数で決することになっているから、出席議員数は、退席者を除いた数となる。
 ところが、議場にいたまま、「棄権」ボタンを押すと、この人は出席者数に含まれることになるから、「過半数」のもとになる人数が違ってくることになる。
 賛否が拮抗しているときなどは、この「出席議員数」や「棄権」をどう扱うか、つまり退席しての「棄権」と、出席したままの「棄権」をどう区別するのかが、問題になってくる。
 会議規則では、出席している議員の議員の評決は「賛成」「反対」の2つしか想定していないから、出席したままの「棄権」をどう位置づけるのか、慎重な検討を要する。
 私は、「棄権」ボタンをなくす、または「棄権」ボタンを使わない」ことを申し合わせで決めるうように求めている。
 それでも、「賛成」「反対」のいずれのボタンも押さない場合には、「棄権」扱いになるのだが、これも問題になってくる。
 これらの問題を協議して、何らかの合意を得ないと、簡単には「電子採決」を導入できない。

緑の党で「グローバル気候マーチ」の呼びかけ

 気候変動から気候危機へ。
 今や、地球温暖化対策は待ったなしです。
 世界中の若者たちが先頭に立って、9月20にちにはグローバル気候ストライキに立ち上がりました。
 そして、11月29日、サイドの気候マーチが取り組まれようとしています。
 今日、11月19日の午前中、緑の党埼玉県本部(準備会)のメンバーで浦和駅東口でグローバル気候マーチの呼びかけを行いました。
【参照⇒グローバル気候マーチの呼びかけへのリンク】

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森林環境整備は「木材利用」だけでいいか

 国会で「森林環境税」が創設されて、これを全国の自治体に森林環境譲与税として配分し、森林環境の整備や森林整備の普及啓発、木材利用の推進等にあてることになった。
 主な目的は、荒廃した森林の整備再生であり、当然森林地域の自治体に多くが交付されるが、それ以外の自治体にも「人口割」で算定された額が配分される。

 久喜市には人口割りに加え、市内にわずかながら残る森林の面積も算定されて、2019年度に575万円が交付され、15年後くらいには約20000万円まで増額が見込まれている。
 そこで9月市議会で、「木材利用等推進基金条例」が可決されて、国から交付されてくる森林環境整備譲与税を「木材利用推進基金」に積み立てて、公共施設の木材利用の推進に充てると決められた。

 市長は、久喜市では森林の整備は政策課題にならないから、木材利用の推進だけでいいと判断したらしいのだが、はたしてそれでいいか。
 市内には、鷲宮地区の県道さいたま栗橋線沿線の民有地に、2ヘクタールほどの森林(雑木林)が残されているが、開発によって年々減少の一途をたどっている。
 久喜市の環境行政として、もちろん土地所有者の意向を確認した上で、森林の保全整備を政策課題として重視していくべきではないか。
 したがって、原案にあえて反対とまで言うつもりはないが、本来の政策目的を達成するには、基金の使途をより広く規定しておいた方がよいのではないか。

 そこで私は、久喜市の基金の使途を「木材利用」だけに限定しないで、「森林環境整備及び木材利用推進基金」に改める修正案を提案したのであったが、多数を占める新政久喜と公明党が反対して否決されてしまった。

 実は、9月定例市議会の本会議の議案質疑で、最初に『木材利用だけではなくて、森林整備にも使えるようにするべきではないか』と問題提起したのは、新政の春山議員だった。
 私も、昨年から何度か森林環境譲与税の使途についての質疑をしてきていたし、教育環境委員会の審議でも、久喜市における森林環境整備を政策課題として提起していた。

 委員会審議を踏まえて、「木材利用等推進基金」を「森林環境整備及び木材利用推進基金」に改める修正案を作ったのだが、問題意識としては共通していると考えられた。
 したがって修正案を提案するにあたっては、私が所属する市民の政治を進める会、共産党や無会派の田村議員、さらに公明党にも賛成してもらえないかと働きかけたし、春山議員や他の環境政策に関心を持つ議員の協力も得られるのではないかと期待はしていた。
 しかし残念ながら、結果は、公明党と新政久喜は全員が「修正案に反対」にまわったのであった。 

 それにしても春山議員が、本会議でみずから修正案と同じ問題提起をしておきながら、結局、賛否の採決では「修正案に反対」の態度に転じてしまったのは驚きであった。
 一方で、春山議員の所属する新政の会派内で、春山議員が修正案に賛成するのを許さないという強烈な締め付けがあったらしいとは後から聞いた。

議員個人の賛否を会派で強制的に縛るのはありか

 実は、久喜市議会では、会派内で賛否の態度が分かれたことはこれまでにもたびたびあった。
 昨年からの各議会で見ても、11月議会⇒リンクでは「補正予算の修正案」に新政の新井・川内議員が反対、1件の条例改正案にはやはり新政の鈴木議員が反対(いずれも新政の他の議員は賛成)していた。
 今年2月議会⇒リンクでは2議案で新政の他の議員は賛成していたのに井上議員が退席していたし、6月9月議会では2件の意見書に対する賛否が新政の中で大きく分かれた。
 市民の政治を進める会でも、3名で議案の賛否が分かれたことはたびたびある。
 絶対に賛否の態度が分かれないのは、公明党と共産党だけで、これは両党が思想信条も政策も完全に一枚岩で、異論はあり得ないことが前提の党だから、いわば当然かも知れない。

 国会(国政政党)でもそうだが、自民党にしろ旧民主党の流れを汲む各政党にしろ、さまざまな考えを持った議員の連合体であるから、政策も考え方も違う。
 ましてや地方議会の「会派」は、考え方の近い議員が集まって構成しているとは言え、政党でもなく宗教団体でもない。
 そうであれば政策課題によって考え方や態度が異なったり、議案の賛否が分かれるのはむしろあたりまえではないか。
 選挙に際しても、共産党と公明党以外はほとんどの議員が“無所属”で立候補していて、ましてや所属する会派で選挙をやっているわけではない。
 有権者も、市議会議員選挙では、政党や会派ではなく、その人個人を判断して投票しているはずだ。
 それなのに、議案の賛否で会派が議員個人個人の判断を強制的に縛る、逆に言えば、議員1人1人が議案の賛否にあたって自分の考えを曲げてでも会派にゆだねるなどというのは、本来あり得ないし、してはならないことではないか。
 議案について、自分の政策と意志を貫けないで、会派に縛られて賛否を決めたなどということを、有権者にどう説明するのだろう。

台風19号の被害状況のまとめ、今後への課題は何か

市の消防防災課から、久喜市内の台風19号の被害状況の報告があった。
それによると、人的被害は「なし」、物的被害は下記の通りである。

 昨年まで、市から議員への被害状況の連絡が遅くて、何度も催促してようやく連絡があった。
 かつて、市の担当課では、被害状況がある程度まとまってからでないと、議員には報告できないと考えていたフシもある。
 時々刻々と変わる被害状況を、その都度できるだけ速やかに連絡して欲しいと要求してきた。
 今回は、議長が災害対策本部に詰めていてくれて、議会事務局を通じて、かなり細かく情報を知らせてもらうことができた。
 警戒体制第1配備、自主避難所の設置、《避難準備=高齢者の避難準備開始》、非常体制第1配備の発令、避難所の開設と《避難勧告》の発令などの情報を逐一、私たち議員も得ることができた。
 その結果、当局と議会との情報共有はかなり改善されたと考えている。
【市の対策経過と避難者数の推移⇒リンク】 


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(10月16日 12時時点のまとめ)
人的被害 なし

床下浸水 4件
 ・久喜北2丁目
 ・鷲宮5丁目
 ・栗橋東2丁目
 ・鷲宮5丁目
床上浸水 2件
 ・上内(鷲宮児童館付近)
 ・鷲宮5丁目
風害による家屋被害
 ・葛梅3丁目
 ・菖蒲町小林

市道の通行止め
 ・久喜地区 13か所
 ・菖蒲地区 6か所
 ・栗橋地区 11か所
 ・鷲宮地区 21か所
倒木 5か所

公園の倒木 4か所(鷲宮・菖蒲地区)
栗橋駅自由通路の雨漏り

農作物の被害
 ・そばの倒伏(六万部・所久喜)
 ・いちご苗浸水(菖蒲地区2か所)
 ・稲の冠水(除堀・菖蒲町4か所)
 ・きゅうりハウスの冠水

公共施設の雨漏り
 農村センター・農業者トレーニングセンター・緑風館
カーブミラーの転倒

本庁舎、栗原記念館の雨漏り
総合文化会館玄関付近の天井パネルの脱落
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 現在の時点で、私が感じている課題がいくつかある。
 今後、具体的に検証していきたいと考えている。
(1)自主避難場所の開設は、市のホームページでしか知らせていなかったが、早期に市民に知らせるべきではなかったか。
(2)「避難勧告」が13日の夜中の2時に発令されたが、防災無線はほとんど聞こえず、広報車がまわってきてやっと知ったという市民が多かったらしいが、もっと早期の避難呼びかけができなかったか。
(3)避難所に行った市民の話では、避難所に行っても、車の中で過ごしていた人もいたり、ペットは中に入れないので、また自宅に帰ったという人もいたようだが、どう考えたらいいだろうか。
(4)市民から、避難所の開設後に、毛布や仕切りのダンボールの配布が必ずしもスムーズにいかなかったという話も寄せられているが、実態はどうだったのだろうか。
(5)河川の決壊に襲われた他市では、災害ごみの収集が大きな課題になっている。
 久喜市では今年、「災害廃棄物処理計画」が策定されたが、集積場所、災害ごみの分別や無料収集の体制などを、事前に市民に周知しておく必要があるだろう。

台風19号 久喜市の対策経過(2)

 10月12・13日の久喜市の災害対応のまとめ
 17:00に、災害対策本部の設置されている市役所へ行ってきた。
 実は、14:30に市議会の災害対策委員会が設置されて、議長が委員長、各会派の代表者が委員となっているのだが、実際には議員は実働部隊でもないから、本部に詰めているわけでもない。
 一応、情報収集のために行ったのだが、職員の皆さんも、広報車をまわしたり、避難所開設に行っている職員を除いては、今のところは待機しているところであった。
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(久喜市役所に災害対策本部が設置された)

 荒川の鴻巣付近で、16:00頃に水域危険度レベル4に達して、氾濫の怖れがあるということで、《避難準備=高齢者の避難準備開始》が呼びかけられた。

 これまでは自主避難が呼びかけられていて、市内全域に19か所の自主避難所(滞在施設と言っている)が開設されていたが、この段階で、菖蒲地区の7か所が「避難所」と指定された。

 13日、2:00に利根川が氾濫危険水位に達したため、市内全地区に《洪水に関する警戒レベル4 避難勧告が発令された。
 防災無線で放送されたが、屋内ではまったく聞こえず、その後に広報車が地域をまわってきて、ようやくそれと知ることができた。
 2:30、市役所は「地域防災計画」にもとづく、「非常体制第1配備」の体制に移行した。
 すでに12日の午後には「警戒体制第1配備」で職員の半数が招集されていたのだが、さらに1段階を強化して、およそ3分の2が各所に詰めたことになる。

 この段階で、市内の各小中学校は「避難所」に指定され、特に栗橋地区・鷲宮地区を中心に避難者は8696人、小中学校以外の「自主避難に伴う滞在施設」に283人で、合計8979人に達した。
 市の職員は各避難所に数人ずつ配置されて、避難者の支援に当たった。
 私は朝7:00過ぎに、近所の青毛小学校に行ってみたが、すでに避難者たちが引き上げていくところで、市の職員4名が物資の整理や片付けに追われていた。
 その後、久喜東中学校にもまわってみたが、それぞれの避難所で、おそらく昨夜はほとんど眠れなかったであろう職員の皆さんに「感謝」である。
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 なお、実際に避難所に行った方の話では、校舎の中へは入らずに車の中で過ごしていたり、ペットは中に入れないので、いったんは避難所に行ったものの帰ってきた人もいたという。
 
 8:00、市議会事務局からの情報によると、午前6時半現在で利根川の栗橋推移観測所の推移は「9.15m」となった。
 「氾濫危険水位 8.90m」以下になり、安全確認ができた段階で、「避難勧告」を解除するとともに、災害対策本部の「警戒体制第2配備」以下の体制に移行することになる。
 10:55、避難勧告は解除された。

台風19号、久喜市の対応経過

 最強と言われた台風19号に、久喜市行政がどのように対応しているか。
 12日、9:00に職員に「警戒体制第1配備」が指示され、一部の職員の動員体制が敷かれた。
 14:00には、「災害対策本部」が設置され、職員は「警戒体制第2配備」体制に移行し、半分くらいの職員の動員が発令されている。
 市議会からは、正副議長が対策本部に詰めていて、議員への情報を流すことになっている。

 午前中に、市内4か所の自主避難所の開設が決定し、市のホームページに掲載された。
 午後から、自主避難所は市内13か所に拡大された。
 午後2時くらいの時点で、東公民館に10人くらいの市民が“自主避難”されているという。
 午後3時くらいにふれあいセンターに寄ってみたら、もちろん市民の姿はなくて、市の職員と社会福祉協議会の職員が仕事をしていたが、数人の市民から、避難についての問い合わせがあったという。

 ふれあいセンターは、災害発生時には「福祉避難所」の開設が予定されているが、今日のところはまだ避難所としての指定はされていない。

 問題は、災害対策本部の設置、自主避難所の開設等々の情報が、ホームページに掲載されただけで、それ以外の方法による市民への周知、広報がまったく行われていないことである。
 ホームページに掲載しただけでは、市民はインターネットを見に行って、市の情報を検索してみた人だけしか知ることはできない。
 市から市民へ、積極的に情報を提供しなければ、市民には何も知らせていないと同じことである。
 実際、市民からは、市の情報がいっさい入ってこないことについての問い合わせもあった。
 公共施設の臨時閉館、市内循環バスの運行中止、自主避難所の開設等々、ほとんどの市民は知るすべを持たないので、いかに情報提供するかがカギではないか。

 対策本部に1回だけ電話して、また、議長にもそう言っておいたのだが、議長によると、これから防災行政無線や広報車をまわして情報提供することになっているという話しであった。

 なお、3時くらいに近隣を見て回ったのだが、今までよく道路冠水が発生していた青葉地区や久喜東2・3丁目、久喜工業高校の付近の県道などは、まだ水がたまってはいなかった。
 吉羽の住宅地の一部(お山の公園周辺など)で、道路冠水が発生していたが、これから夜間にかけて少し心配ではある。
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 市民も、議員も、市の災害対策本部に問い合わせようとして市役所に電話しても、すぐにはつながらないのも問題ではないか。
 休日や夜間には、電話はいったん警備員室につながって、そこから対策本部または消防防災課危機管理係にまわしてもらうしかない。
 これではとても、機動的な連絡体制とは言えない。

       -------------------

 15:50に、菖蒲地区に、【警戒レベル3】が発令されて、『避難準備・高齢者等避難開始』⇒リンクが宣言され、防災無線で放送された。
 ただし防災無線はほとんど聞き取れず、広報車がまわってきてやっと内容がわかったらしい。
 また、『避難準備・高齢者等避難開始』が実際にどう機能するのか、避難をどう支援するのかはわからない。
 
 その他の地区の自主避難所の開設を含め、久喜市の対策情報ついては、まだいっさい、防災無線でも広報車でも流されていない。
 このまま市民に情報提供しないで行くつもりだろうか。

「いったん決まったこと」は絶対に見直したくない議員たち

 9月定例市議会の議案として、学校給食センターの厨房機器購入契約が提出され、9月25日の教育環境委員会で審議、10月2日の本会議で討論・採決が行われた。
 市教育委員会はPEN樹脂食器を使用することを決めており、それを前提とした食器洗浄機や収納庫などの購入が盛り込まれている。
 私はこれまで久喜地区の給食で使用されてきた強化磁器食器に変更するべきという立場から、『市はなぜプラスチック=PEN樹脂食器に強引に決めてしまったのか』『強化磁器食器とどちらがの望ましいかを改めて比較検討するように』と求めたのだったが、残念ながらいったん決まった方針を転換させることはできなかった。
【参照⇒市議会・給食センター契約議案に対する猪股の反対討論】へのリンク

 私が特に問題にしたのは、教育委員会がなぜPEN樹脂食器に決めたかである。
 当初、教育委員会は『PEN樹脂食器の方が、強化磁器食器よりも大幅に安上がりである』ことを論拠として説明した。
 初期費用として、1万2000食分の食器購入費は、PEN樹脂食器が8676万円、強化磁器食器は1億1232万円で、これは当然ながらPEN樹脂食器の方が安いことは事実である。
 ランニングコストはどうか。
 当局は20年間で計算して、PEN樹脂食器は破損率年0.1%、耐用年数8年で算定して2億6201万円、強化磁器食器は破損率5%、耐用年数8~10年で算定して4億4928万円かかるとして、これも圧倒的にPEN樹脂食器が安いと説明した。
 ところが、この計算にカラクリがあった。

 メーカーの説明で、プラスチックは洗浄している内に摩耗してくるから、耐用年数8年で全部を交換する必要があるというのは当然である。
 しかし強化磁器食器は摩耗や耐用年数は考える必要はないから、事実上、破損した食器だけを交換すればいいので、期間を定めての全交換は必要ない。
 強化磁器食器を、破損した分だけを交換することにして計算し直すと、20年間のランニングコストは2億2464円となって、PEN樹脂食器よりもかえって安くなることがわかった。

 しかし、教育委員会は、強化磁器食器についても8~10年で全交換するという前提で計算して、PEN樹脂食器の方が高くつくように、数字を偽装したのである。
 こうしたコスト計算をやり直して正しい金額を提示すれば、仮に給食新議会の審議をやり直せば、審議会の委員さんたちは結論を変えて、強化磁器食器を選択するであろうことが想像に難くない

 私は委員会審査でも、また本会議の契約議案に対する反対討論でも、こうした経過を述べて、方針の変更を求めたのであったが、多数派会派の議員さんたちからは、あくまでも『PEN樹脂食器でいい』『もう決まったんだからそんな議論はいらない』という声が上がったのだった。

 特に委員会でも本会議でも執拗にヤジを飛ばしていた貴志議員は、『PEN樹脂食器と強化磁器食器を同じ条件で比較して計算するのは当然だ』『(猪股の言うように)別の条件で比較するのは公平でない』と主張したのだが、これはおかしくないか。

 PEN樹脂食器は、耐用年数8年という条件をメーカー自体が提示しているのだから、コスト計算はその条件で計算するのはあたりまえだ。
 反面、強化磁器食器はそもそも「耐用年数」という条件が必要ないのだから、破損した分だけを交換するという計算でいいわけだ。

 ところが、貴志議員は、性質も条件も違う食器を、違いを無視して同じ条件とみなして8年(または8~10年)でいっせい交換するという前提で計算してコストを比較するべきだというのだ。
 このような現実を無視した、非科学的な主張をするのは、『当局の決定は常に正しい』『いったん決まったことは絶対に変更するべきでない』という信仰に凝り固まった観念のなせる技か、あるいは単なる市長への忖度か。