「言いたいことがある」 久喜市議会議員/猪股和雄

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zoom RSS 『高齢化だからごみの分別はムリ』という暴論

<<   作成日時 : 2018/12/03 19:19   >>

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 久喜市はこれまで久喜市・宮代の2市町のごみを処理する新ごみ処理施設の建設を計画してきた。
 ここに幸手市・杉戸町かのごみもいっしょに処理してほしいという「広域化」の申し入れがあって、清久コミセンで市民説明会が開かれた。
 参加者から、もっと早く開くべきだった、排出ガスの影響はどうなのかなどのたくさんの心配の声が出されていた中で、こんな意見が出された。

 それは、『久喜市はごみの分別回収をしているが、これからは高齢化していくので、こんなきびしい分別はむりだ、せっかく新しく焼却炉を作るなら、最新型の焼却炉で何でも燃やせるようにすべきだ』というのである。
 実は、議員の中にも同じことを言う人がいるのだが、さて、この主張をどう考えるべきか。

高齢者には分別はできないってホント?

 第1に、「高齢化すると分別はできない」というのはウソだ。
 地域社会で、高齢者が増えていくのは事実だが、たとえば高齢者=65歳になったら、あるいは「後期高齢者」=75歳になったら、とたんに分別する能力がなくなるわけではない。
 むしろ最近の高齢者は年齢を重ねても元気で地域で暮らしているのだから、ほとんどの方は判断能力や生活意欲が衰えることはないだろう。
 しかもこれまで久喜市で、市民はごみ出しのルールに従って分別とごみ減量に協力してきているのだから、高齢化しても、すでに慣れてきた分別を続けることに何らの問題もないだろう。
 もちろん一部には、病気などで判断力が弱ったり、目が見えにくくなったり、分別の意欲自体がなくなったりする人も出てくるであろうが、それは家族や地域で、まわりの人が支援すればいいのである。

 むしろ問題なのは、高齢者になるまでずっとごみ出しなんかしたこともなかった男性の方々だ。
 60歳過ぎまで“仕事一筋”でごみのことなど興味も持ってこなかった人、あるいは奥さんが病気でごみ処理ができなくなったりして、いきなりごみ出ししなければならなくなった男性の皆さんが、『分別なんて面倒だ』『分別しないで出せるようにすべきだ』と言い出すのではないか。
 実際、私の憶測であるが、市民説明会でも、議会でも、『高齢化だから分別はムリだ』と声高に叫ぶのは、こういう人たちではないかと思う。

地球環境を子らに残すのは私たちの責任

 第2に、ごみの分別なんかしないで、何でも燃やせるようにした方がいいというのは、地球環境の保全、ごみ減量、限りある資源を大切にしようという流れに逆行する。
 ごみ減量を進めるスローガンに「分ければ資源、混ぜればごみ」というのがあった。
 ごみの分別は、現代の地球社会に生きる、人類=地球市民の責務であるといって過言ではない。
 『高齢化だから』というのを言い訳にして、『分別なんて面倒なことを言わないで何でも燃やせるようにした方がいい』というのは、この地球環境を子や孫や将来の人類に残すという、私たちの責任を放棄することに他ならない。

 実際、すでに一昨年に市議会で可決した「ごみ処理基本計画」では、2014年度比で15年後には13%ごみ減量の達成を目標とし、焼却処理量の目標を10%以上の減量、最終処分量を34%以上の削減、資源化率を2.3%引き上げて34.6%にまで高めようという目標を立てて、全議員で決定している。
 私はその当時の議会で、この目標数値は低すぎる、もっと高い目標にすべきだと主張したのであったが、この目標ですら、少なくとも現在の久喜市でのごみ分別をさらに徹底しなければ実行できないであろうと思われる。
 何でも燃やせるようにしていい、あるいは、何でも燃やせる焼却炉にしようなどというのでは、議会で定めたこのごみ減量目標は達成できない。

久喜市はごみ減量のいっそうの推進を決めている

 第3に、現在の久喜市の計画では、燃やせるごみの焼却炉を処理能力日量143tと想定していて、建設費140億円と見込んでいる。
 もしも分別をしないで何でも燃やせる焼却炉にしようとすれば、おそらくは300t近い処理能力を確保しなければならないから、建設費も300億円近くかかることになる。
 そんな膨大な財政負担をして、そのツケを後世に回すなどということは、久喜市の未来の市民に対しての犯罪的行為であると言わざるを得まい。
 しかも何でも燃やせる炉にするということは、焼却灰等の最終処分場も確保しなければならないから、それだけ財政負担も増し、またそれ自体がさらに地球環境を汚染することになる。

 私たちの責任は、ごみ分別をいっそ強化して、できるだけ燃やすごみの量を減らすこと、できるだけ小さな炉を作ることでなければなるまい。

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