久喜市議会で“電子採決”を試行へ
久喜市議会で、電子採決を取り入れていく方向性はほぼ固まった。
25日の代表者会議では、電子採決に関わる「議会運営上の申し合わせ事項」が合意された。
評決に関して、「電子採決において採決を棄権する場合は、棄権ボタンは使用せず、当該議決事項に係る電子採決が開始される前に、議場から退出するものとする」、さらに「電子採決が開始された後において、議場に出席している議員は、賛成ボタンまたは反対ボタンのいずれかを押すことにより、必ず採決に加わらなければならない」という申し合わせである。
久喜市議会で採用しようとしている電子採決のシステムでは、タブレットのモニター上の「賛成」「反対」のいずれかのボタンを押して採決を行う。
実際にはモニターにはもう一つ「棄権」の3つのボタンがあるのだが、それは押してはいけないということになる。
なぜ「棄権」ボタンを押してはいけないか、説明すると多小ややこしくなる。
これまで通常の採決は、賛成議員が起立することによって行われていて、起立しなければ「反対」の意思表示であるとみなされる。
地方自治法では「議会の議事は、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる」となっている。
「賛成」が多数であればそれは必ず過半数であり、「賛成」が過半数に達しなければ否決となる。
久喜市議会は定数27名で、採決の際には議長を除く26名が出席議員であるから、その過半数は14であり、賛成が14名あったときに可決される。
賛成13、反対13の同数の場合は議長の決による。
ところが電子採決で「棄権」ボタンによる棄権を認めてしまうとどうなるか。
仮に1名が棄権ボタンを押したとすると、その議員も議場にはいるので出席議員に含まれるから、過半数は14である。
26名の内、賛成13、反対12、棄権1だとすると、賛成の方が反対より多いのだが、過半数には達しないので、この場合には否決となってしまう。
もしも棄権ボタンでなく、これまでのように議場から退席して採決を棄権した場合には、出席議員25の内の過半数は13だから可決となる。
こうしたおかしな事態が発生するのを避けるためには、棄権しようとする際には、「棄権」ボタンを押すのでなく、議場から退出することにしようというのである。
そもそも議会での、タブレットの電子採決システムに「棄権」ボタンを設定したこと自体が、ミスであると言うしかない。
出席議員の過半数(絶対多数)で決するという議会の採決ルールを知らないで、多い方(相対多数)で決まるという誤った理解で作られたシステムではなかったか。
実は久喜市議会では、電子採決の導入のために会議規則の改正を予定していて、
「議長が必要があると認めるときは、電子採決システムにより評決をとることができる」
「問題を可とする者は賛成のボタンを、否とする者は反対のボタンを押さなければならない」
という条文を新たに挿入することで合意している。
ただ、その後に、
「賛成のボタンまたは反対のボタンのいずれも押していないときは、その出席議員は棄権したものと見なす」という条文も入れることになっているのだが、この規定は後々に問題を残すことになるのではないか。
というのは、「棄権」ボタンを押さないでも、「賛成」「反対」いずれのボタンも押さないで待っていれば、表決は打ち切りとなって結果的に出席したままで「棄権」することができるのである。
というように、電子採決の現在のシステムにはまだ問題が残っているのだが、久喜市議会としては、とりあえず今議会の最終日に一部の議案について、電子採決を“試行”することで合意した。(どの議案で試行するかはまだ固まっていない)。
もしも誰かが間違って「棄権」ボタンを押したり、いずれのボタンも押さない議員がいたら混乱必至だけれど、最初に書いたような申し合わせを行った上で、とにかく前に進めようということになっている。
前回の記事で、採決の最中(確定前)に「賛成」「反対」の途中獲得票数が見えてしまうという欠陥は、システムが修正される確約が取れたことを付け加えておく。
【タブレットの電子採決ボタン】
25日の代表者会議では、電子採決に関わる「議会運営上の申し合わせ事項」が合意された。
評決に関して、「電子採決において採決を棄権する場合は、棄権ボタンは使用せず、当該議決事項に係る電子採決が開始される前に、議場から退出するものとする」、さらに「電子採決が開始された後において、議場に出席している議員は、賛成ボタンまたは反対ボタンのいずれかを押すことにより、必ず採決に加わらなければならない」という申し合わせである。
久喜市議会で採用しようとしている電子採決のシステムでは、タブレットのモニター上の「賛成」「反対」のいずれかのボタンを押して採決を行う。
実際にはモニターにはもう一つ「棄権」の3つのボタンがあるのだが、それは押してはいけないということになる。
なぜ「棄権」ボタンを押してはいけないか、説明すると多小ややこしくなる。
これまで通常の採決は、賛成議員が起立することによって行われていて、起立しなければ「反対」の意思表示であるとみなされる。
地方自治法では「議会の議事は、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる」となっている。
「賛成」が多数であればそれは必ず過半数であり、「賛成」が過半数に達しなければ否決となる。
久喜市議会は定数27名で、採決の際には議長を除く26名が出席議員であるから、その過半数は14であり、賛成が14名あったときに可決される。
賛成13、反対13の同数の場合は議長の決による。
ところが電子採決で「棄権」ボタンによる棄権を認めてしまうとどうなるか。
仮に1名が棄権ボタンを押したとすると、その議員も議場にはいるので出席議員に含まれるから、過半数は14である。
26名の内、賛成13、反対12、棄権1だとすると、賛成の方が反対より多いのだが、過半数には達しないので、この場合には否決となってしまう。
もしも棄権ボタンでなく、これまでのように議場から退席して採決を棄権した場合には、出席議員25の内の過半数は13だから可決となる。
こうしたおかしな事態が発生するのを避けるためには、棄権しようとする際には、「棄権」ボタンを押すのでなく、議場から退出することにしようというのである。
そもそも議会での、タブレットの電子採決システムに「棄権」ボタンを設定したこと自体が、ミスであると言うしかない。
出席議員の過半数(絶対多数)で決するという議会の採決ルールを知らないで、多い方(相対多数)で決まるという誤った理解で作られたシステムではなかったか。
実は久喜市議会では、電子採決の導入のために会議規則の改正を予定していて、
「議長が必要があると認めるときは、電子採決システムにより評決をとることができる」
「問題を可とする者は賛成のボタンを、否とする者は反対のボタンを押さなければならない」
という条文を新たに挿入することで合意している。
ただ、その後に、
「賛成のボタンまたは反対のボタンのいずれも押していないときは、その出席議員は棄権したものと見なす」という条文も入れることになっているのだが、この規定は後々に問題を残すことになるのではないか。
というのは、「棄権」ボタンを押さないでも、「賛成」「反対」いずれのボタンも押さないで待っていれば、表決は打ち切りとなって結果的に出席したままで「棄権」することができるのである。
というように、電子採決の現在のシステムにはまだ問題が残っているのだが、久喜市議会としては、とりあえず今議会の最終日に一部の議案について、電子採決を“試行”することで合意した。(どの議案で試行するかはまだ固まっていない)。
もしも誰かが間違って「棄権」ボタンを押したり、いずれのボタンも押さない議員がいたら混乱必至だけれど、最初に書いたような申し合わせを行った上で、とにかく前に進めようということになっている。
前回の記事で、採決の最中(確定前)に「賛成」「反対」の途中獲得票数が見えてしまうという欠陥は、システムが修正される確約が取れたことを付け加えておく。
【タブレットの電子採決ボタン】
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